ウイルスの力で病気を治す
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 以下、毎日新聞より引用 今週の本棚:伊東光晴・評 『究極の田んぼ--耕さず肥料も農薬も…』=岩澤信夫・著 ◇『究極の田んぼ--耕さず肥料も農薬も使わない農業』 (日本経済新聞出版社・1575円) ◇謎ときのように進めた米作り革命 日本農業の中心は米作りであるが、それへの政策が混迷して久しい。打開の道はないのか。 この本を手にして私は驚いた。異端も異端の米作り、それでいて調べれば調べるほど理にかなっている。ここに日本の米作りの新しい道があるにちがいないと。 化学肥料も農薬も、除草剤も使わない。そして田を耕さない。それでいて収穫量も多く冷害に強い米作り。ちょっと見るとすべてが常識はずれ。そうした米作りを目指す「日本不耕起栽培普及会」のリーダーで、千葉で農業をいとなむのがこの本の著者である。 化学肥料を使わない--というと、農業に関心のある人は、地力を豊かにしていく自然農法だと思うだろう。事実、著者は、その教祖的存在である福岡正信さんの本『自然農法--緑の哲学の理論と実践』(時事通信社、一九七六年)を読んで、すぐ訪れている。 私は教祖と書いた。福岡さんの『自然農法--わら一本の革命』(春秋社、一九八三年)は十カ国語に訳され、インドのネール首相からの賞やマグサイサイ賞がおくられるなど、アジアでは国際的に有名で、ちょっと神がかり--いや仏教がかった人である。 だが、著者は、自然農法に魅(ひ)かれながらも、収量が落ちる点が農民に受け入れられないと見抜き、収量が多い不耕起農法--オーストラリアで、日本人の移民が開発した方法に関心を移す。 本書を読むと、岩澤農法は三つの柱の上に立っていることがわかる。 その第一は、丈夫な苗作り。第二はイトミミズの効用の発見。そして第三は、田を耕さないこと。私には何よりも第二のイトミミズの効用が大きいと思えた。それは偶然発見したものを、理論的にうらづけていく。 冬、田に水をはり、水鳥をよびこんで観光に役立てようとしたところ、三月中旬、水鳥が北に帰っても、五月の田植えまで草がはえない。調べてみるとイトミミズが沢山(たくさん)発生していた。読書家の著者は、イトミミズの効用を書いている栗原康・東北大名誉教授の本をさぐりあてる。 私も著者にならって栗原さんの『エコロジーとテクノロジー』(岩波・同時代ライブラリー、一九九八年)を読んだが、その六一ページ以下にある科学的説明でよくわかった。 イトミミズのふんが肥料分となり、同時に雑草をおさえるのである。これで、化学肥料を投入しなくても充分イネは育つ。同時に除草剤がいらなくなるのである。 岩澤さんが実行家であることが、この本からわかる。冬期湛水(たんすい)の中に問題があるらしいと気づくと、さっそく「不耕起栽培普及会員」に冬期湛水を試みてくれる人を募り、田の中の生きもの調査をたのんでいる。 すると「米ぬか」をまいた田にイトミミズが驚くほど多いことがわかる。その排泄物(はいせつぶつ)がトロトロ層となり、これが充分すぎる肥料となり、雑草もはやさないのである。 二十年間苦労したのは、丈夫な苗を作ることと、そのための田植機の開発である。 一九八〇年代の冷害から、冷害にやられたのは、稚苗のまま田植機で植えた田であることをたしかめ、ビニールハウスの中で育てた箱の中の苗を、稲ごと水を張った寒い田んぼに出し、徒長をおさえ、分岐をうながし、水で病気を防ぎ、丈夫な成苗作りに成功する。それを耕さない田に植える機械の開発にも苦労している。それも、いったん撤退した井関農機の再協力で完成する。こうして冷害に強いイネ作りへと進むことができる。 この本の面白さは、読む者を著者といっしょに、新しい米作り法の謎ときの道を歩んでいるような気にすることである。 冷害で見渡すかぎりの青立ちの穂の中に、豊かに実った田がポツリポツリと残っている。なぜだろう。老人たちの田で、時代におくれ、機械での田植えではなく、昔ながらの田植えをしたところである。その苗を調べる。それが寒さに強い「移植栽培」へと向わせる。 私は十数年前、福島県の農業団体の厚意で、耕作方法が違う六つの田を数年間にわたって比較するという試みを見ることができた。そのことから不耕起栽培は知っていたが、これほど面白く、理にかなう方法を求めていく本を読んだことがない。 それにしても、著者は努力家で、広くよく本を読んでいる。ダーウィンがミミズの研究をしていたこと、それについての本が日本で出ていることも、この本ではじめて知った。 最近大問題になっている蜜蜂(みつばち)の大量失踪(しっそう)の原因にもふれている。 岩澤農法が普及すると、農薬も化学肥料も農耕機械も売れず、そのため農協は協力しようとしないというのは本当か。もしそうであっても、農薬を使わず、有機質の多い田に、ドジョウ、タニシ、ホタルが棲(す)み、トンボや水鳥、そしてトキも大空を舞う水田であるのが正常だろう。 岩澤農法は大きな農業革命である。 【関連記事】 農and食:水稲の直播実演--山田町 /岩手 毎日新聞 2010年5月16日 東京朝刊 http://mainichi.jp/enta/book/news/20100516ddm015070015000c.html 昔の田んぼや小川には、小さな生き物がたくさんいました。 生き物が暮らせない環境で育てた作物が体に良いのでしょうか? PR ![]()
無題
こんにちは~
すごいなあと、思いました。 もっと見てみよう。 私のうちにあるのは、中くらいのオレンジの木で 今年、これでもかってほど、蕾をつけて 独特の芳香がただよってます。 でも、きっと大半の花は 落ちてしまうでしょう。 木が自分を守るために落とすのか、 花が自分から落ちるのかはわからないけど。 植物は動き回らないから私でも観察できます。 じっくり見てるといろんなことが 感じとれて、心もおだやかになれるし、 いいです(^^) 植物も、人も、おなじかな~ ![]() |
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