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ウイルスの力で病気を治す
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3つの新しい課題
 東京大学アイソトープ総合センターは、放射性同位元素にかかわる東京大学の教員・職員・学生の教育と先端的研究を行っている。例えば、肺がんの治療抗体に放射性物質を結合させ、動物実験で治療効果を大幅に改善しつつ、副作用を抑えるなどの成果に貢献している。
 だが、今回の福島原発の未曾有の事故でこれまでとは全く異なる大きな責任を果たすことが国民から求められている。
 それは放射性物質について、(1)測る(2)質問に答える(3)放射線の影響について研究を進めるという3つの仕事である。
 原発事故発生以来の緊急対応では、本郷キャンパスでの放射線量を24時間体制で、1時間おきに速報するなどの貢献をした。夜通し貢献された教職員に深謝する。ようやく文部科学省のホームページでの公開など政府の測定体制も整備されて新しい段階になりつつある(原稿執筆3月30日段階)。
 第二、第三の課題は、これから重要性が増す一方である。福島原発から放出されたヨード、セシウムなどの健康被害への質問が急増している。
 特に食品にまで検出された放射性物質について、何が危険で、どこからは安全かという厳密な議論がないと「健康に影響ない」といくら政府が発表しても説得力はない。
 それにとどまらず、これからの健康被害の防護法、土壌、海洋の汚染の除染についての正しい教育や研究の推進の責務は、長期的な大きな課題となる。
 アイソトープ総合センターは、こうした国民の期待に答える東大の中心的な拠点として大きな責務を負った。
 その一端でも課題を果たせるように、センター構成員一同、鋭意、努力を重ねていきたい。

東京大学アイソトープ総合センター長 
児 玉 龍 彦









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